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舞台『チ。』、新たな挑戦の幕開け──信念は身体に宿る

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2025年10月8日、舞台『チ。 ―地球の運動について―』が東京・新国立劇場 中劇場にて開幕した。主演の 窪田正孝 は、稽古を経て完成した作品を前に、「人間の生き様を身体表現でダイレクトに伝えたい」と意気込みを語っている。

この舞台は、漫画『チ。』を原作に、演出をアブシャロム・ポラック、脚本を長塚圭史が担う。音楽・阿部海太郎、振付・エラ・ホチルドをはじめ、歌・演奏・身体表現を融合する演劇的手法が取り入れられている。

https://horipro-stage.jp/stage/chi2025/

窪田正孝はオクジー役として、「約二ヶ月の稽古でメンバーたちのアイデアが注ぎ込まれた『チ。』がついに完成した」と振り返る。物語は宇宙の摂理と人間の感情が交錯する世界観を描き、その中で俳優たちはセリフを発しながらも、身体と感覚を使って内面を伝える表現に挑む。

会場では、水演出や衝撃的な描写を含むシーンもあり、座席によっては水しぶきが飛ぶ可能性もあるため、該当席にはビニールカバーなどの配慮がなされている。公演時間は3時間5分(休憩15分含む)と長尺で、観客にとっては身体的・感情的な覚悟を要する作品となっている。

https://horipro-stage.jp/stage/chi2025/

この舞台には、三浦透子、大貫勇輔、吉柳咲良、吹越満、成河、森山未來ら演技力と身体性を兼ね備えた俳優陣が揃う。稽古場では、原作者の魚豊も見学に訪れ、演出・キャストが原作の世界観を立ち上げていく様子を目の当たりにしたという。

窪田はまた、「言葉の方程式を身体に翻訳する」ことの難しさを胸に秘めながら、それでも人間の思想や葛藤を“肉体そのもの”で伝える舞台表現を追求している。

舞台『チ。 ―地球の運動について―』PV(オフィシャルプロモーションソング「星」PK shampoo)

『チ。』の豆知識

以下は、『チ。 ―地球の運動について―』に関する興味深い背景や豆知識をまとめたものだ。

豆知識内容
タイトルの意味と表記意図“チ。”というタイトルは、片仮名の「チ」が「地(ち)」「知(ち)」
「血(ち)」といった言葉を重ね得る語として設定されており、
句点「。」は「大地が止まった状態」と捉えられ、そこから
「地球は動くのか?」という意味性が込められているとされる。
ジャンルと設定本作は、実在の歴史を直接な題材とするものではなく、
15世紀ヨーロッパ風の架空国家を舞台とした歴史フィクション。
天動説を支える教会勢力と、異端とされる地動説を
信じる者たちの葛藤と思想闘争が主軸。
作者のテーマ志向原作者・魚豊は「知性と暴力」に強い関心を抱き、
その対立を物語化するために地動説をモチーフに選んだという。
暴力表現へのこだわり拷問や暴力の描写において“湿った痛み”ではなく
“乾いた痛み”を意識して描くという作者の姿勢が語られている。
受賞歴・反響漫画『チ。』は「マンガ大賞2021」第2位を受賞。
さらに「第26回手塚治虫文化賞」マンガ大賞にも選ばれている。
連載とアニメ化原作は「ビッグコミックスピリッツ」にて
2020年から連載を開始し、後にアニメ化された。
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