米津玄師が2025年10月付の米ビルボード“Global Excl. U.S.”チャートで、2曲同時にトップ10入りを果たした。これは日本語楽曲として初の快挙となる。
その2曲は、「IRIS OUT」が2位をキープ、「JANE DOE」(米津玄師 × 宇多田ヒカル)が30位圏外から急上昇して10位にランクインした。この結果、米津は自身3曲目の“Global Excl. U.S.”トップ10入りを記録し、また宇多田ヒカルにとっても初の同チャートトップ10入りとなった。
さらに「IRIS OUT」は、全世界を対象とする“Global 200”チャートでも5位に位置しており、日本語楽曲としての最高位タイ記録を維持している。一方「JANE DOE」も“Global 200”では90位圏外から32位へと急上昇した。
“Global Excl. U.S.”チャートは、世界200以上の地域(アメリカを除く)におけるストリーミング再生数とダウンロード販売数を集計してランキングを決定する仕組みで、“Global 200”と同様の方式を採用しつつ米国分を除外してある。この2曲同時トップ10入りという記録は、世界に向けた日本語音楽の影響力の拡大を象徴する出来事と言えるだろう。
“Global Excl. U.S.”の豆知識
以下は、“Billboard Global Excl. U.S.”チャートに関する基礎知識や仕組みについて整理したもの:
- 起点と目的
“Global Excl. U.S.”は、2020年9月に“Global 200”とともに設立された。目的は、米国以外の地域での音楽人気を可視化し、米国の影響を排したグローバルな傾向を把握するため。 - 集計対象
チャートはストリーミング再生(定額制/広告付きプラン双方)と合法なダウンロード販売を基に集計する。ラジオ再生数は含まれない。 - 米国データを除外
“Excl. U.S.”とは、米国でのストリーミングや販売を集計対象から除外するという意味。そのため、米国での人気が大きくても、このチャートには影響しない。 - Global 200との違い
“Global 200”は全世界のストリーミングと販売を対象にする。一方で“Excl. U.S.”は米国を除く全ての地域を対象とするという違いがある。 - “Global Excl. U.S.”の初期1位
設立時の最初の1位は、マルーマ(Maluma)が「Hawái」で獲得した。 - 日本語楽曲のトップ10入りは稀
日本語曲がこのチャートでトップ10に入るのは非常に珍しく、今回の米津の2曲同時ランクインは歴史的快挙と見なされている。 - チャートの週サイクル
順位は毎週火曜日に発表され、集計期間は金曜から木曜まで、というサイクルが取られている。



