MLBシカゴ・カブス所属の外野手・鈴木誠也が、2025年5月に10試合ぶりとなる今季第10号ホームランを放ち、日本人メジャーリーガーとして数々の記録を打ち立てた。この本塁打は、日本人メジャーリーガー通算でちょうど「900本目」の節目の一発であり、日本野球界にとっても記念すべき快挙となった。
この一打により、鈴木はメジャー挑戦から4年連続で2桁本塁打を記録。これは、イチローに続く日本人野手史上2人目の快挙である。さらに、今季はスロースタートとされていたが、着実に調子を上げており、打撃内容の充実が目立ってきている。
このホームランは左中間へ一直線に伸びる見事な弾道で、スタンドへ突き刺さるように飛び込んだ。現地ファンはもちろん、日本の野球ファンからも称賛の声が広がっており、SNSでは「900号」「セイヤすごい」といった祝福のコメントが相次いでいる。
また、この節目の記録は、過去にメジャーで活躍してきた多くの日本人選手——イチロー、松井秀喜、大谷翔平、城島健司など——の努力と歴史を継承しながら、鈴木誠也がその先を見据えて歩んでいることを象徴するものでもある。

シカゴ・カブス(Chicago Cubs)とは?
シカゴ・カブスは、アメリカ合衆国イリノイ州シカゴを本拠地とするメジャーリーグ(MLB)のナショナルリーグ中地区に所属するプロ野球チームです。創設は1876年と非常に古く、メジャーリーグ最古の球団のひとつとして知られています。
本拠地は、シカゴ市内にある「リグレー・フィールド(Wrigley Field)」で、1914年開場という歴史あるスタジアム。赤レンガとツタに覆われた外野フェンス、手動スコアボードなど、伝統を色濃く残した球場は「野球の聖地」とも呼ばれています。
長年“呪い”とも言われた優勝から遠ざかる時期が続いたものの、2016年に108年ぶりのワールドシリーズ優勝を果たし、全米に感動を呼びました。以降は再建期と成績の浮き沈みを繰り返しつつ、若手とベテランを融合させたチームづくりを進めています。
現在、鈴木誠也はこのカブスの主軸打者のひとりとして、攻守にわたって重要な役割を担っています。
日本人メジャーリーガー打者比較(主な選手)
選手名 | 所属チーム(主) | 通算成績(MLB) | 主な実績・特徴 |
---|---|---|---|
イチロー | マリナーズなど | 安打:3,089 本 打率:.311 | 首位打者2回、10年連続200安打、MVP、新人王、殿堂入り確実 |
松井秀喜 | ヤンキースなど | 本塁打:175本 打率:.282 | ワールドシリーズMVP(2009)、クラッチ力に定評 |
大谷翔平 | エンゼルス・ドジャース | 本塁打:175+(2024年終了時点) | MVP2回、二刀流で史上初の記録多数、MLBの顔 |
城島健司 | マリナーズなど | 本塁打:48本 打率:.268 | 日本人初の捕手レギュラー、強肩と打力を兼ね備えた選手 |
福留孝介 | カブスなど | 本塁打:42本 打率:.258 | 3割に迫る選球眼、守備と走塁も優秀 |
鈴木誠也 | カブス(2022〜) | 本塁打:50本以上 打率:.270台 | 4年連続2桁HR達成、日本人通算900号の節目を飾る |
解説:
- イチローは打撃・走塁・守備のすべてで一流、史上最高の日本人野手。
- 松井秀喜は「ミスターポストシーズン」の異名をとる勝負強さ。
- 大谷翔平は唯一無二の「投打の怪物」で、記録も人気も歴代トップクラス。
- 鈴木誠也は現在進行形の成長株。長打力と選球眼を兼ね備えた主力。
日本人メジャーリーガー投手比較(主な選手)
選手名 | 所属チーム(主) | 通算成績(MLB) | 主な実績・特徴 |
---|---|---|---|
野茂英雄 | ドジャースなど | 123勝 / 防御率:4.24 | 日本人メジャー先駆者、2度のノーヒッター |
ダルビッシュ有 | パドレスなど | 103勝以上 / 防御率:3点台前半 | 長年エース級、三振数歴代日本人最多クラス |
黒田博樹 | ヤンキースなど | 79勝 / 防御率:3.45 | 安定感抜群、MLBでも先発ローテを守り抜いた職人 |
田中将大 | ヤンキース | 78勝 / 防御率:3.74 | ポストシーズン強さで評価、故障と戦いながら活躍 |
大谷翔平 | エンゼルス(〜2023) | 通算:39勝 / 防御率:3.01(2023終了) | 最速101mph超、奪三振率はトップクラス |
佐々木主浩 | マリナーズ | 129S / 防御率:3.14 | 日本人初のメジャー守護神、クローザーの先駆者 |
解説:
- 野茂英雄は「トルネード投法」で衝撃デビュー、歴史を変えた男。
- ダルビッシュは長年MLBの一線で活躍、2020年にはサイ・ヤング賞候補にも。
- 大谷翔平は二刀流で数々の記録を打ち立て、打者以上に投手成績も一級品。
まとめ:打者と投手の2大レジェンド
- 打者のレジェンド → イチロー
- 投手のレジェンド → 野茂英雄(開拓者)、ダルビッシュ有(成績的トップ)
- 新世代の象徴 → 大谷翔平(二刀流で唯一無二)
- 現役成長株 → 鈴木誠也(中距離打者+選球眼、長打力も進化)