阪神タイガースの石井大智投手(28)が、8月13日に広島戦(マツダスタジアム)でプロ野球記録タイとなる39試合連続無失点を達成しました。この大記録は、かつて同様に39試合を無失点でつないだ西武・平良投手に並ぶ歴史的な快挙です。
次回登板も無失点に抑え、40試合連続無失点を達成した場合は日本新記録となります!
試合は2点リードの9回。石井投手はまず中村奨成選手から2者連続三振を奪い、その後小園選手に中前打を許すも、最後は末包選手を3球三振。見事な締めくくりでシーズン6セーブ目を挙げました。151キロの直球がミットに収まる瞬間、石井投手は思わず右拳を強く握りしめたといいます。その後、藤川球児監督(現役時・セ・リーグ記録38試合)は、「本当におめでとう。この先まだ試合があるからまた頼むな」と声をかけて記念撮影に応じ、和やかなシーンとなりました。
石井投手は、「監督と写真を撮っているときにすごく実感が湧きました。素直に喜びたいです」と率直にコメント。また、6月に頭部直撃で戦線離脱したにもかかわらず復帰後も無失点を継続してきたことが、この記録達成につながったと振り返りました。
一方、朝日新聞は石井投手のバックグラウンドにも注目。秋田高専出身で、建築士を目指して環境都市工学を専攻した経験があり、卒業後は独立リーグ・高知で3年間プレー。2020年ドラフト8位で阪神に入団した“前例のない”ルートを歩んできたことを紹介しています。昨年からの綿密な打者分析や経験に裏打ちされた投球が、今につながっているとも分析されています。
「プロ野球記録39試合連続無失点」とは?
- 内容:39試合にわたり、失点を許さず継続した投手の記録。石井大智は中継ぎ/抑えとして、この驚異的な継続力を見せています。
- 歴代:プロ野球(NPB)で唯一、同じ39試合連続無失点を記録したのは、西武・平良投手(2021年)です。石井投手はそれに並ぶ形となりました。
- セ・リーグ記録:これまでのセ・リーグ最多連続無失点は、現監督・藤川球児が現役時代に築いた38試合。この記録を石井投手が更新しました。
- 背景:単なる運や偶然ではなく、復帰後の投球の安定性、直球の制球、打者への読みと分析力が噛み合って成し遂げられた成果です。真っすぐの重要性、リスクマネジメントを意識した投球が功を奏したと自身も語っています。


