俳優・山田裕貴が主演を務める映画『爆弾』が、第38回フィンランド・ヘルシンキ国際映画祭でワールドプレミア上映され、海外での反応に興奮と自信を深めています。上映会は即完売、観客席には満席を超える来場者が詰めかけ、上映終了後にはスタンディングオベーションが湧き起こりました。
この日、山田さんはレッドカーペットに登場し、「初めての海外映画祭で、フィンランドの方にこれだけ日本の作品への関心を感じられるのは本当に嬉しい」と笑顔で挨拶。上映内での反応にも驚きを語り、「フィンランドの皆さんがこんなに笑ってくれるんだと、正直びっくりしました」と振り返りました。とくに謎の男・スズキタゴサク役(佐藤二朗)が予告する“動画シーン”では観客の笑いが多く、山田さんも「めっちゃウケてましたね!」と興奮気味に語っています。
また、舞台挨拶では山田さんと佐藤さんがフィンランド語で自己紹介する一幕も。地元観客との親和性を感じさせ、上映直前から会場には温かな空気が漂っていたようです。上映後には拍手喝采が続き、『爆弾』は早くも世界の観客を掴んだ様子が伝わりました。
山田さんはこの経験を糧に、「この作品が日本国内だけでなく、世界に向けて“面白い映画”として知られるきっかけになれば」と意気込みます。海外での手応えを受け、今後の公開に向けてさらに期待が高まる展開が予想されます。
映画『爆弾』について
『爆弾』は、呉勝浩の同名ミステリー小説を原作としたリアルタイム・サスペンス作品。東京のどこかに仕掛けられた爆弾の存在を予告する謎の男・スズキタゴサク(佐藤二朗)と、それに挑む刑事・類家(山田裕貴)ら捜査官との緊迫した攻防が描かれます。
物語は、「霊感で未来を予知できる」と名乗るスズキが、酔った勢いで爆弾予告を行ったことから始まります。予告通り東京で爆発が起こり、1時間おきに三回の爆発が起きると主張。スズキは取調室での質問を巧妙にかわしながら、次第に謎を深めていく。刑事・類家は彼との交渉と捜査を同時に進めながら、真相に迫ります。
キャストには、伊藤沙莉(捜査員・倖田役)、染谷将太(等々力役)、渡部篤郎、坂東龍汰、寛一郎らが脇を固め、監督は永井聡。主題歌はロックバンド「エレファントカシマシ」の宮本浩次。公開日は2025年10月31日と予定されています。
本作は“緊迫の謎解きゲーム+都市スリル”を掲げ、観客を画面に引き込む強い構成を志向。フィンランド映画祭での成功は、その方向性への手応えを感じさせる多国籍な評価を示す結果といえるでしょう。


