オリオールズの菅野智之投手(35歳)が、日本時間8月15日、マリナーズ戦で5回1/3を3安打1失点に抑える好投を見せ、日本人MLBルーキーとしては10人目となるシーズン10勝目を達成しました。今季23登板目での到達というスピードであり、同じく巨人出身の選手では2010年の高橋尚成投手以来、15年ぶり2人目の快挙となります。
試合は豪雨による2時間18分の中断があったものの、再開後チームは5–3で勝利し、菅野はしっかりと今季最多の勝利を手にしました。彼自身も「ゲームプラン通りに投げられた」「あくまで通過点ですが、素直にうれしい」とコメントしています。
菅野投手の加入は、まさに“オールド・ルーキー”として注目されましたが、MLBで日本人新人が10勝を挙げるのは決して当たり前ではありません。彼の活躍は、成熟したピッチングと精神力が融合した見事な証と言えるでしょう。
メジャー1年目で2桁勝利を挙げた日本人投手一覧(菅野を含む)
- 野茂英雄(1995年/ドジャース):13勝6敗
- 石井一久(2002年/ドジャース):14勝10敗
- 松坂大輔(2007年/レッドソックス):15勝12敗
- 高橋尚成(2010年/メッツ):10勝6敗(+8セーブ)
- ダルビッシュ有(2012年/レンジャーズ):16勝9敗
- 田中将大(2014年/ヤンキース):13勝5敗
- 前田健太(2016年/ドジャース):16勝11敗
- 千賀滉大(2023年/メッツ):12勝7敗
- 今永昇太(2024年/カブス):15勝3敗
- 菅野智之(2025年/オリオールズ):10勝5敗(防御率4.13)
このリストを見ると、それぞれの投手が異なる時期にMLBデビューを果たしながらも、“新人年で10勝”という高いハードルを越えてきたことが分かります。菅野投手の加入により、こうした偉大な先輩たちとの並びがまた一段と華やかになりました。


