DeNAに加入した藤浪晋太郎投手が、7月26日のイースタン・リーグ・ロッテ戦(横須賀スタジアム)で日本球界復帰後の“実戦初登板”を果たした。1回をわずか5球で三者凡退に抑え、ボール球ゼロ、最速156kmの直球を含む完璧な投球を披露し、観客から大歓声が沸き起こった。
この登板は、阪神時代の2022年10月13日ヤクルト戦以来、公式戦では1017日ぶり。球場では開門時間の前倒しや外野席開放など異例の盛り上がりを見せ、約2500人が詰めかけたと報じられている。
先頭打者・和田に152km、次打者・佐藤にはストレートで追い込んだ後のスプリットで左飛。最後に谷村には156km直球で右飛とし、3者を圧倒する内容だった。藤浪自身、制球力に課題があることを自覚しており、これまでマイナーで与四死球が多く制球面が課題とされる時期もあったが、今回は無四球で安定した内容だった。
藤浪晋太郎とは?
藤浪晋太郎(ふじなみ・しんたろう、1994年生まれ/30歳前後)は、阪神タイガースのドラフト1位でプロ入りし、抜群の直球とフォーク・スライダーを武器に活躍。特に2013〜2016年はタイトル争いにも加わる実力派右腕だった。
その後、ポスティングシステムで2023年にMLBへ移籍。アスレチックス、オリオールズ、メッツなど複数球団に所属し、中継ぎとして計64試合に登板、7勝8敗2セーブ5ホールド、防御率7.18の成績を残した。
2024–25年シーズンはマリナーズ傘下3A・タコマでプレー。21試合に登板、2勝1敗4ホールド、防御率5.79という成績を残すも、四死球が多く制球面に課題を残した。同時期には最速161.5kmをマークするなど球速は健在で、6月には連続無失点登板が続き防御率改善を見せた。
そして2025年夏、自由契約となった後にDeNAに加入し、今回の2軍登板が日本球界復帰戦となった。


