シンガーソングライター・藤井 風が、2025年9月5日リリースの3rdアルバム『Prema』で大きな勝利を収めた。発売週のチャート成績は非常に印象的だ。Billboard JAPANの総合チャート「Hot Albums」「Top Albums Sales」「Download Albums」の3冠を制し、またOriconにおいてもデイリー・週間アルバム、デジタルアルバム、合算アルバムランキングで1位を獲得。初週売上は約19.2万枚で、ソロアーティストとしては2025年中で最高を記録した。集計期間がアルバム発売前の週の終わり(9月1日〜7日)であったにもかかわらずこの成績というのだから、“待ち望まれていた作品”であることがよくわかる。
この好調をつくったのは、アルバムの内容だけでなく露出とプロモーション体制の強さも大きい。まず彼は、リリース直前・直後に様々なメディアで存在感を示した。「EIGHT-JAM」では2週にわたる特集でロングインタビュー、作詞作曲の手法や英語詞に取り組んだ裏側についても語った。テレビ朝日の看板番組「ミュージックステーション」にも初出演。アルバムの主要曲「Hachikō」は渋谷からの中継で披露し、「Prema」自体のテレビ初披露も含め複数のサプライズ演出で視聴者を惹きつけた。その他にもトーク番組『徹子の部屋』にて独特の衣装と演奏を交えた出演など、幅広い番組で彼の人柄・音楽観が伝わる演出がなされている。
アルバム『Prema』は、3年ぶりのアルバムであり、藤井 風にとっては音楽性・表現の新フェーズを示す作品だ。全編英語詞という新たな挑戦を含み、既存のリスナーはもちろん海外ファン獲得も視野に入れているとされる。収録楽曲「Hachikō」「Love Like This」などが先行シングルとして話題を集めていたことも、リリース前から期待感を高める要素となった。
このように、アルバムの質・構成+先行曲+メディア露出の三位一体が絶妙にかみ合って、『Prema』はリリース週に圧倒的なチャート1位を獲得した。これからの注目ポイントは、ストリーミングでの持続性、英語詞という挑戦が海外でどれだけ響くか、そしてライブパフォーマンスでの展開だろう。藤井 風は“国内での成功”をさらに“国境を越えるアーティスト”へのステップにできるかが、現在進行形の焦点である。
藤井 風(ふじい かぜ)について
以下、彼のプロフィール・活動背景とこれまでの歩みを整理。
- 基本情報・キャリアの始まり
1997年6月14日生まれ、岡山県浅口郡里庄町出身。ピアノ教育を幼少期から受け、YouTubeでピアノ演奏や洋楽カバーを投稿することで音楽表現を磨く。自身で作詞作曲を手がけるスタイルで、“音楽家としての技術”と“表現者としての個性”を兼備している。 - これまでのアルバムと代表作
デビュー以降、スタジオ・アルバムとしては『HELP EVER HURT NEVER』(2020年)、『LOVE ALL SERVE ALL』(2022年)など。『Shinunoga E-wa』など、SNSやTikTokなどを通じてバイラルになった楽曲も多く、国内外での注目度を高めてきた。 - 『Prema』について
2025年9月5日リリース。3枚目のスタジオアルバムであり、完全英語詞の曲を多数収録するなど新しい挑戦を取り入れている。先行シングル「Hachikō」「Love Like This」などが収録。レーベルは HEHN RECORDS / Universal Sigma / Republic Records。プロデューサー陣には 250、Rob Bisel、Greg Kurstin、Sir Nolan など、多彩な人材が参加。 - チャート・商業的成果
『Prema』は日本国内での売上・ダウンロード・ストリーミングで圧倒的な結果を残しており、前述の通りBillboard JAPAN や Oricon の複数チャートで1位。特に初週約19.2万枚という売上は、ソロアーティストとして今年度最高の数字のひとつ。 - 表現やスタンス
音楽ジャンル的にはJ-POPをベースにしつつ、英語詞、R&B、ソウル、ポップスなど多様な要素を取り入れている。アルバムでは“ポップミュージックへの愛”というテーマも明言しており、リスクを取ることを恐れず表現の幅を拡げている。メーカーサイド・メディアとの対話も積極的で、プロモーションも戦略的。
藤井 風は『Prema』で、これまでの彼のキャリアにおける“表現の深化”と“市場でのさらなる飛躍”の両方を手にしているように見えます。このアルバムが国内外でどこまで広がりを持つか、今後の展開が非常に楽しみですね。


